2009年03月11日

「亀田流チェンジ!」興毅と大毅、大人のボクサーへ

今回の興行は「亀田流チェンジ!」と銘打たれていた。問題児のレッテル返上を目指す兄弟が試合後に発した言葉と態度は、確かに以前とだいぶ違った。

 今月4日、さいたまスーパーアリーナ(さいたま市中央区)のリングで、そろって勝利を飾ったプロボクシングの亀田興毅選手(22)と大毅選手(20)。特に大毅選手は、KOで倒した相手ボクサーの実力と健闘を素直に認める変身ぶりだった。

 スーパーフライ級の10回戦に出場した大毅選手は、手ごわい相手と顔を合わせた。タイのワンディー・シンワンチャー選手(29)は現役世界ランカーで、より軽い階級だった頃には2階級を制覇した元世界チャンピオンだ。経験豊富で、動きにも衰えはない。1〜4回は多彩な連打で攻勢だった。

 大毅選手がペースを奪い返したのは、左パンチをボディーと顔面に打ち分け始めた5回から。当たり出せば、パワーには定評がある。このラウンド終盤、脇腹をえぐる左フックでダウンを奪取。続く6回、早々に連打から同じパンチを見舞って勝負をつけた。

 試合記録には「6回27秒」のKOタイムが書き込まれ、リングアナウンサーからマイクを向けられた。だが、もう試合後の歌パフォーマンスは、やらない。

 「試合が始まってからずっと、勉強だった」。苦しい展開になったことよりも、得意の左にモノを言わせた勝ち方が、本人は不本意だったらしい。「右の時は右、左の時は左ばっかり使って、偏りすぎ。ワンディーは強かったし、KOできたことは良かったけれども」。殊勲の白星を淡々と振り返り、反省材料を並べて試合を振り返る姿勢自体が、反則の連発で批判を浴びた2007年10月の世界初挑戦以前には考えられなかったことだ。

 それを記者会見で指摘されると、かすかに苦笑いを浮かべて語った。「『オレは強い、オレは強い』って、がむしゃらに自分に言い聞かせてきたからなぁ。今までは……」

 一方の興毅選手は、相手のメキシコ人選手が「世界20位」のランキングが信じられないほど非力で、一方的に2回2分9秒のKO勝利を手にした。手応えは物足りなかったはずだが、それでも試合後は調子に乗った言葉を控えた。「日本での試合は久しぶりだし、入場から楽しかった。ジムやスポンサーが試合を実現させてくれた」。しみじみと、周囲に感謝した。

 過去が過去だけに、改心を認めてもらえるまでには、まだまだ時間がかかるだろう。5000人収容の観客席も6〜7割の入りだった。それでも、世間の荒波にもまれた時期を経て、2人は大人のボクサーらしい道を歩み始めたように見える。

posted by ルイ10世 at 20:44| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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